最高の笑顔
【お母さんも良く考えたんやで!・・・・・でもな・・・・優の為にも、そうしてあげたいのよ...。あの子、学校でも悪さの中心に立ってるみたいやし....それで毎日毎日、先生から電話かかって来て...お母さんもう限界やし...辛いのよ...優の事も...本間に愛してる、でもあの子の為にも、そうしてあげたいの...】



【おかんさぁ、本間に優の事、大事で好きか?】


【うん、大事やし好きやで。】



【ぢゃあ、そんな事で弱音なんか吐くなや!!!それでも母親かい?!今まで俺らを育ててくれたおかんわ、一体何処行ったんや?
教師の話なんか、1から10まで信じやんでええわ。あいつらわ、自分の顔が立ってたらそれでええ奴らやねんから。

それやし優はな、そんな奴やない、俺わ優の優しい所も、いっぱい知ってる。おかんも知ってるはずや。あんだけ優しい奴やのに、施設に入れるなんて絶対考えたらあかん。今の優がおるから、今のおかんがおる。そうちゃうか?



【そうやね...。】



んなやったら、俺の前でわなんぼでも泣いてええけどや、優にわ絶対涙見せんなよ。】




そんな話をしていた二人は、一瞬二人とも口を閉じていたが、少しすると、優は作業着のままで、玄関へ向かった。
< 44 / 78 >

この作品をシェア

pagetop