THE LOVE
残酷な道
朝起きたら、
近くにある煙草とライターを手にとる
それが日課。
―桐瀬 美鈴―
高校1年
明るくて短い茶髪に
ナチュラルな化粧。
今は一人暮らししてる
…誰もいないこの家、この部屋で
もう随分朝を迎えてきたっていうのに…
いつになっても慣れないこの寂しさ
「あー…さむっ」
布団から出にくい冬。
寝てもいないけど起きれもしない…
布団に包まったまま煙草を吸う
学校だるー………
さぼっろっかなー…
ジュっと煙草を灰皿にやり、
布団に潜りこんだ
《♪〜♪〜》
それと同時に鳴った携帯
嫌々ながらも手を伸ばす。
「ふぁ〜い?もしもし…?」
『美鈴?まだ寝てんのかよ…』
電話の相手は直樹だった
―宮松直樹―
付き合って3ヶ月の彼氏
直樹はなかなかのイケメンでヤンキー系。
同じ学校で他のクラスの友達と
大勢で遊んだ時に知り合った
第一印象は最悪…
女タラシって有名だったし、
長い金髪でゴツイ顔だから
正直関わりたくなかった
でも、集団で遊ぶ時によく会うようになってから
惹かれていった……。
ねぇ…
……直樹
君に出会った事から
私の人生は狂い始めたよね……
今でも君の事許せないよ…
始めは…
あんなに好きだったのにね