聖夜の奇跡



街中を歩いているのはたくさんのカップル。

私は一年前を思い出していた。





つまらない、その一言で私は彼氏に別れを告げられた。



だからクリスマスは嫌いだ。


恋人たちのクリスマス?
笑わせるのもいい加減にして欲しい。



私には、素敵なサンタクロースはやって来ないのかな?





「あー、やめやめ!」



考えだすと、すぐマイナスになる。



私の悪い癖だ。



鞄からそっと包装された箱を取り出す。



クリスマスプレゼント……受け取ってもらえるかな?



突然渡して、驚かれないかな?



私は再び箱を鞄にしまった。





時刻はもう、21時を回っていた。




< 12 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop