伝えたいのは


Side:潤


幹也がこんなに
不器用っていうか
ヘタレだとは思わなかった


「油断するな」とか
確かにいろいろ言ったけど……あれは幹也を焦らせてうまくいけば告るよなーとか、考えたわけで。


まさかあんな展開に
なるとは(汗





けど、実を相当好きなんだなっていうのはわかる



なんで
俺が実と仲よさ気かと
いうと……









話は一週間前に遡る

○●○●○●


昼休み
幹也にいろいろ言ったあと廊下をぶらついていた


“後は幹也が焦って告ったりすれば完璧”


そう思って歩き回り
気がつくと実のクラスの前

“そーいえば今日は水曜日…幹也は実に教科書借りにきたかな”

ふと疑問をもち
実の教室を覗き込むと…


幹也はまだいない

そろそろ休み時間も
終わるのに…


自分のクラスに戻ろうと
体の向きを変えると








ツンっ

誰かに学ランの裾を
引っ張られた
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