伝えたいのは


振り返ると
「…あ」
思わず声がでた









「…あのっ!いつもみっちゃ、じゃなくて幹也と一緒にいる潤くん?ですよね?」

学ランを引っ張った主は
実だったから


じつはこの時まで
二人は口をきいたことがなかった


お互い、幹也の口から
名前を聞き、同じ学年なので顔は知っていたが。


「潤くんですけど?つか、敬語じゃなくていいのに(笑)」


「あ、はい!…じゃなくてうん!」



「…俺になんか用あった?」


「あー…えと、み…幹也がどこいるかわからないかな?」


何度もどもるところを見れば、実が“幹也”なんて呼びなれていないことがみえてくる

…しかも“幹也”って
言う度になんか照れてる?(笑)



「…やっぱり実のとこにまだ来てないか…」


「…え?」


「あ、ごめん。幹也がいつも実って言うからつい…」

「えぇ!?汗…みっちゃん何言ってんだ!?なんか変なこと言ってたりしてない!?」


「いや、まぁ変なことは言ってないよ」


…可愛いとか
照れて言うだけで(笑)
< 63 / 64 >

この作品をシェア

pagetop