大好きって言ってよ
「2人抜け出しちゃおうか!」

「えっ……」

彼は、私の返事も聞かずに

私の手を引いてどこかへ連れて行った。

「…なんなんですか!」

「わりぃ…俺、美香ちゃんのこと好きになっちゃったから…」

「は?」

「嘘じゃない。軽い気持ちでもない。本気だから…」

彼は、そう言った。

そして、紙にメアドを書いて

私に渡した。

「なんですか?」

「もし、俺と同じ答えだったら、連絡頂戴」

そう言って、どこかへ消えて行った。

…どういうこと?

確かに、軽い人には見えないけど…

信用していいものだろうか。

それに…

私は、恋をしていいのだろうか。

また

同じように傷つくのだろうか。

それが、

怖かった。
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