大好きって言ってよ
「いいよ」

優哉は、目をつぶった。

何か考えているようだった。

何か重い事情を持っているようだった。

「本当にいいんだね」

私は頷いた。

「分かった…じゃあ、付き合おう?」

優哉は、困ったような顔していった。

…どうして

そんな顔するの?

…どうして

そんな表情をするの?

この頃の私は

何にも知らなかった。

その時の優哉の表情の意味も

優哉の言葉の意味も――――――
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