大好きって言ってよ
私は、お母さんたちの本当の子供じゃない。

早乙女家の子供だった。

昔から、優哉の家は…お金持ちだった。

大企業の家だった。

その家系には

昔からの言い伝えがあった。

『双子は、不吉。1人は、厄病神』だと……。

だから、男の優哉は、

この会社の跡取りとして

残ったのだという。

私は、一度は殺すことになったらしいが、

優哉のお母さん…

いや、私の本当のお母さんが

今のお母さんに預けた。

殺すのだけは、避けたかった。

私の本当のお母さんと

今のお母さんは、

幼馴染だった。

だから、お母さんは私を預かった。

それだけのことを

今まで隠していた。
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