大好きって言ってよ
数分、気まずい時間が流れた。

何を話せばいい?

何を語りかけたらいいのだろう。

本当の親なのに…

一緒にいる間は、優哉のことが頭に浮かんだ。

もうどうすることもできないのだろうか……

「あの…」

2人は、私の声に驚いた。

「ど・した?」

「…私、優哉が好きなんです」

2人は、少し止まって答えた。

「知っている…」

…そうだよね………

「知っているが、無理なのは分かるよな…」

「分かってます」

自分でもよく分かってる。

でも、まだ信じたかった。

優哉とは、

血の繋がっていないということを

信じたかったんだ。
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