大好きって言ってよ

ばいばい

「お母さん」

「ん~?」

「ごめんね…連絡しなくて」

「いいのよ」

お母さんは、優しく言った。

本物のお母さんとは、

まだ話していない。

「優哉くんと話してたんでしょ?」

「うん……」

お母さんに、

優哉とはもう会わないと伝えた。

「そう……」

それ以上何もいわなかった。

いや…

言えなかったんだと思う。

本当に

優哉が忘れられない。

優哉が好き。

そんな娘の気持ちを分かっていたから。

お母さんは

ずっと私のことを見てくれていたから。
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