大好きって言ってよ
「おー耕哉じゃん!今日は行く?」

…やっぱり、耕哉?

「耕哉!」

私は叫んだ。

「…美香?」

耕哉…覚えていてくれたんだ。

それだけで嬉しくて

涙が出そうだった。

「耕哉の知り合い?」

「ああ。中学の時のな。先に行ってて」

「分かった」

男たちは、どこかで向かって行った。

「耕哉…会いたかった」

「何で来た?」

耕哉の目は、冷たい目だった。

「ごめん…」

「別にいいけどさ…」

「変わったね。耕哉」

「まあな。高校入ってから、髪も染めたし」

「そっか…」

私は、耕哉が変わりすぎてて…

何を話したらいいか分からなかった。

もう私が知っていた耕哉じゃないんだって

そう思った。
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