バスの中の恋
「ねぇ、聞いてる?」




「えっ、はい!」




「聞いてなかったな〜
まぁ、別にいいけど、
髪切るんでしょ?
そんなに長くても邪魔だしね
しかも、見てるこっちがイライラする」




そんな理不尽な理屈を言われた 




「うーん、時間ができたら切ろうかなって思ってるところなんだけど…」




「じゃあ、今度一緒にいかない?
あたしのよく行くところなんだけど…」




「いいの?」




「だって、ほっといたら切りに行かなそうなんだもんあんたって」




そしてあたしは美央さんと髪を切る約束をした 




あたしは、昔から美央さんには逆らえなかった 




嫌々ながらも従ってしまう



そんな力を美央さんはもっている 




もちろんあたしだけじゃなく、他の人たちでさえ、従わせる力がある




そんなところが、すごいと思うし、尊敬もする





あたしにとって、あこがれの先輩だった
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