バスの中の恋
日曜日




美央さんに連れられてあたしは美容室に来ていた 




「知らないところで緊張する〜」



つぶやくと、美央さんは笑って 




「そんなに緊張するなよ〜大丈夫だからさ」



そう言ってさっさとイスの方に行ってしまった 



後からついて行くと女の美容師さんが来て、準備をしてくれた 



「バッサリ切っちゃってください」



美央さんはその美容師さんに笑いかけた 



「バッサリですか?」



美央さんに聞き返す 




「はい!」




迷わず速答 



すげーな。この人、さも自分のことのように言ったよ



「どれくらい切りますか?」




「えっと…肩ぐらいまで」



「肩ぐらいまでですね」




その美容師さんはにっこり、笑って髪を切る準備を始めた 












しばらくして



「こんなんで、どうでしょう?」



鏡の中にいるあたしの髪は肩より短く、首の付け根ぐらいで




本当にバッサリ切っちゃっていた 




「うわー、いいじゃん。その髪型」




美央さんには大好評だった



あたしはすごく短くなっていて違和感だらけだった 
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