バスの中の恋
第三章 初めての会話
俺の隣で小さく笑うあの子を見て、俺も微笑する









俺は上條景悟




附属西中学の二年生




家は美容室




オヤジも母さんも美容師だ



たまに俺も受け付けとかの手伝いをさせられる 



めんどくせぇし嫌だった 



でも、あの時は手伝いに感謝した 



まさか、あの子がうちの美容室にくるなんて 




思ってなかった






いつもバスで見てた、あの子



最初はなんとも思わなかった、けど…… 




いつも見ていて、どこか悲しそうにしているあの子を見て




目が離せなくなった…




時々、あの子は俺の隣に座った




今は全然だけど…




あの子はなにも考えてないんだろうなぁ…




隣に座るあの子を見て、そう思った 


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