ラブホを巡る冒険
「ダメでございます・・・」
これも、「アルスージャン」に並び、数年後の流行語大賞確定!


「ねえ君、可愛いから付き合ってよ」
「ダメでございます・・・」

「先生、バナナはおやつと別でいい?」
「ダメでございます・・・」

「パンツみせて」
「ダメでございます・・・」

「有給消化を・・・」
「ダメでございます・・・」

「総理!日本の未来はどうなるのですか!?」
「ダメでございます・・・」


発言者のヤル気と意欲を1秒で削ぐキラーフレーズ。


敬語には、はるか届かない秒殺ワーズ。
そんなコトバが多用される時代もいつか、きっと来るであろう。



***

世の中頑張ったってダメなものはダメなのさ。
なんて、あきらめかけてた三店目。

ラッキーなことに、自動ログインのラブホらしい。
部屋のボタンを押せば、勝手に扉が開く。


オイオイ、いーのかよ。
コレじゃあ、エンコ~だろうが、ラブホ殺人事件だろうが
ヤリタイ放題ジャン。


まあ、そんな世を憂いても仕方が無いので、
ボクらはとりあえずダブルベッドにダイブする。

「お腹減った?冷蔵庫にアイスあるよ。それとも、フロ?」

カトさんが言う。


オイオイ、チミはオレのカミさんか?



高めに設定された暖房のせいで、カトサンのピンク色の
頬が深紅に染まって見える。滑らかな肌。

部屋には男二人。

オトコ二人。

そういや、カトサン彼女いたっけ・・・
いたっけ・・・



いたことあったっけなあ・・・?

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