赤い糸



次の日、赤坂は学校に来なかった。


転校した、と聞いた。


…あれは例え話なんかじゃなかった。


本当に、突然…会えなくなってしまったんだ。


笑い合ったバレンタインを誰にも言わずに俺は小学校を卒業した。


そして、私立の中学校に入学した俺は、やっぱり運命を感じずにはいられなかった。


「赤坂…!」


教室で、赤坂を見つけた。


けど…


「?どちら様ですか?」


赤坂は俺のことなんて、忘れてしまったんだ…。





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