赤い糸
まず登ってみよう。
プランターに植えてある小さな赤い花。
血みたいな、真っ赤な色。
ぶつからないように避けながら登っていく。
中ぐらい進んだ頃。
「草ちゃーん、まこも登るー!!」
「…」
「待って!」
急いで登ってくる。
…真琴ちゃんのことは嫌いじゃない。
だからか…落ちないかと心配になってくる。
「ふふ…待っててくれたね」
隣に来たのを確認してからまた登っていく。
「あーん、もうちょっとゆっくり!」