赤い糸
数分後救急隊員がやって来た。
―――助けなくていい。
助けなくていい…!
俺は、好きな奴を殺されてその犯人を助けたい、なんて思えない。
同じ、罰を―。
「病院に運びます!」
「お願いします!どうか真琴を…っ」
「あ、あの…あそこの少年は?」
1人の隊員が俺に気が付いた。
別に、1人で降りられるし…。
「何言ってるんだ!?少年なんてどこにもいないじゃないか!!」
「「…は?」」
俺と、隊員の声が重なる。
「いえ、ほら…あそこに立っている少年が!」