赤い糸

一生懸命に俺を指差す隊員。


俺のこと、だよな―――?


「だから、どこにだ!ただの崖じゃないか!ふざけているんじゃない!!」


「…、ふざけてんのはどっちだ!!俺はここにいる!!」


「ほら、叫んでる!」


「無駄なこと言ってないで、早く真琴を助けて!!」


無駄なこと…?


「…っ」


その隊員が呟いた言葉を俺は忘れない。


―――幽霊の子と遊んでたのかしら。







幽霊?俺が?


俺は、死んでない。

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