赤い糸

けどその前に、俺が鉛筆を握る。


「いい…っ!これで、いい」


「でも…」


「これがいいんだよ!」


少しムキになって言い返す。


「…ありがとう」


その日を境に、俺たちはどんどん仲良くなっていった。







数ヵ月後、バレンタイン当日―…


「草太くん!」


「…赤坂、」


「もう帰っちゃうの!?」


「うん、バレンタインは家族で外食に行くんだ」


「そっかぁ…」


しょんぼり、と俯く。


そんな赤坂が可愛くて

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