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アグルテイトは悲しみを湛えた声音で叫ぶ。

「汝らは目を開け進みつつも、それら真の名を冠するものは見えぬ。
触れたもののみ信じ、しかし歪めて、己の都合の良いものしか見ぬ。
災いなるかな、知識を得た人の子よ。
策略をめぐらせ、人の人たる分を踏み越え、神の業を手にせんと目論む。
…汝等、理を破壊する最悪の凶星とならん。」

声と共に数多の雷が、神と悪魔と人に平等に降った。
それにより生きとし生けるものは、半数の半数にまで減ってしまったのだ。



アグルテイト教教典 第七章 132節 『落星の章』より
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