W-Children
先ほどより少女から魂からの悪口を頂戴しまくっている、彼女の師匠の個人的使用目的の物品の数々だったりする。
1に実験道具、2に研究道具、3に観察道具、4に呪式道具…等々。
器具をはじめ材料まであるからたまったものではない。

「しんっじられないっ!普通っ弟子だからって仮にも女の子に、馬の一頭も貸さず『修行だ、しゅぎょー』なんて投げやりにメモだけ渡すかっ?」
こんちきしょーっ!

大声に驚いたらしい小鳥たちが、近くの梢から慌てて飛び去っていく。

女の子にあるまじき言動であることはさておき、この荷物の量たるや確かに尋常ではない。

軽いものが山ほど、ではなく、いっそ嫌がらせとも思える品々だ。
ガラスの小瓶がゴッチャリ20個や、真鍮の鍋があったりやら、ぶっとい厚みの本だったりと重量的にも女の子が持つそれとは到底思えない。

…が、真に驚くべきは、それらの大きさ重量もさることながら、文句をたれ足を引きずりながらも、地面に接触させることなく運ぶ彼女の体力にこそだろう。
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