ツンツン事情
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「夏生…?この問題ってこれでいいの?」
今日も可愛いアイツが俺の名前を呼ぶ。
可愛いアイツが…
「…またこの問題かよ、お前本当頭悪いな。」
素直じゃない俺はいつもこんな調子。
思ってることとはまるで反対で…
ツンデレなんて世間では流行ってるみたいだけど俺は…ツンツンっ。
自覚があるだけまだマシだろ?
「どうせ頭悪いもんっ!」
プウ、と言う効果音が聞こえてきそうなくらい可愛く頬を膨らます。
あー…もうっ
いちいち菜瑠の仕草に反応してしまうのが悔しい。