4748日後のクリスマス

1日前




――
――――



気が付けばまた、本日何回目かわからないため息を吐いていた。



――昨日、キョーちゃんに『大嫌い』と吐き捨てたあと、我にかえったあたしは逃げるようにあの場を立ち去った。


今日は12月23日。
約束の日まであと1日だ。



ベッドから重い体を起こすと、お母さんが布団叩きを持って部屋まで入ってきた。



「美菜、あんた今日暇だったら物置の片付けやってちょうだい。
あそこもうひどくてねー」


…そんな。

物置の片付けなんて、1日で終わるのだろうか。



「あそこ確か美菜のもたくさんあるから。要らなかったら捨てておいて」


そう言われてあたしは、断ることはできなくなった。




―――「うわ、すごい汚な…」


あたしや杏菜の部屋から少し離れた小さなあまり部屋。
それが我が家の物置だ。


小さな部屋にぎっしりと段ボールやら紙袋やらが詰まっているから、さらに小さく見える。



「掃除機は掛けてあるからね。あとは荷物の整理よろしく」


お母さんは笑顔でそう言って、あたしを物置に無理矢理連れ込み、帰っていった。


…やっぱりお母さんは横暴だ。



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