4748日後のクリスマス
「プレゼント、ちょうだい」
「へ」
突然キョーちゃんがそんなことを言うから、あたしは間抜けな声を出してしまった。
「持ってきてるんでしょ、貰い損ねたプレゼント」
そう言われて、掴んでいるプレゼントだということにやっと気付いた。
「あっ、これ!」
急いでそれを渡すと、キョーちゃんは照れ臭そうに受け取った。
「やっぱ13年前に貰っとけばよかった。
楽しみとか言ったけど、すごい馬鹿なことしたって後悔してたよ」
プレゼントのリボンをほどきながら、キョーちゃんはそう言った。
「……美菜はさ、あれがプロポーズだってこと知ってた?」
「へ」
またもや間抜けな声を出したあたし。
…今、超重要なことを言われた気がするんだけど。
「プ、プロポーズって…
誰が、誰に?」
「俺が美菜にだよ。
超恥ずかったんだよあれ。まーはっきり言わなかったのが悪いんだけどさ…」
ちょっと待ってよ。
あたし、自惚れるよ?
だってそれって、キョーちゃん…