4748日後のクリスマス
言っているうちに恥ずかしくなり、俺はグシャグシャと頭をかいて美菜から目を反らした。
「もう忘れてるかと思ってた」
「それはこっちの台詞だっつの。美菜が県外行くなんて思ってなかった」
苦笑してそう言う美菜に俺はそう言葉を返し、ゆっくりと美菜の視線に合わせた。
と同時に、視界に入ったもの。
見覚えのあるそれはきっと、13年前に貰い損ねた、美菜から俺へのプレゼントだ。
「プレゼント、ちょうだい」
「へ」
気が付いたら俺はそう言っていて、美菜は間抜けな声を出していた。
「持ってきてるんでしょ、貰い損ねたプレゼント」
そう言ってやっと気付いたのか、美菜は、
「あっ、これ!」
と言いながら顔を真っ赤にして俺にそれを渡した。
「やっぱ13年前に貰っとけばよかった。
楽しみとか言ったけど、すごい馬鹿なことしたって後悔してたよ」
それを受け取ったものの俺も照れてしまって、照れ隠しにリボンをほどきながらそう言った。