梟～幼少編～
「威白兄さん！」

威白が家を出ると丁度真生が家に着いたところだった。

「真生。どうした？」
「これお弁当。届に来ました」
「いつも悪いな。今度御馳走でもするから」
「そんな、帰り道ですから」

二人は途中まで一緒に行くことにした。

「梟悦は元気ですか？」
「変わらずだよ。梟悦が学校に行かないのは先生が嫌らしい。そんなに嫌な先生に習っているのかい？」
「朴先生は優しいですよ。でも曹先生は梟悦のこと嫌いみたいで…」
「何か梟悦が悪いことでもしたのかい？」
「いいえ。なにも…。曹先生はすぐ梟悦を当てて、できないと『それでも村一番の男の息子か』って言うんですよ」
「そうか…。俺、頭良くなかったけどな…」
「聞いてくださいよ。私なんかこの前……」

二人は別れるまで学校の話をして。
威白は真生からいろいろ聞いて梟悦が行きたくない訳がなんとなくわかった。
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表紙・目次

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