Cry!Cry!Cry!
「そーだよ!夕実だよ!
ほら野球部マネージャーで留学しちゃったけど
ヒカルくんと付き合い始めたんだよ!」
「うーん・・・。」
ヒカルくんはピンと来ない顔で首を傾げる。
「忘れちゃったの…?」
信じられない…。
「他の人の記憶は少しずつ
思い出してるみたいなんだけど
鈴浦さんのは全く…」
横にいた浅見千尋は目を伏せ首を振る。
あたしは浅見千尋の胸ぐらを両手でつかんだ。
「なんであんたが居んのよ!」
浅見千尋は目を伏せたまま。
それがあたしの癪に触る。
「あんたの仕業なんでしょ!?
あんたが通り魔でヒカルくんを
こんな目に合わせたんでしょ!?」
自分でも言っていることが馬鹿らしく思える。
「やめて!」
ヒカルくんは怒鳴った。
ヒカルくんはあたしを睨んでいた。。。
「ヒカル…くん?…」
なんでそんな目であたしを見るの?…
すると浅見千尋が口を開いた。
「南葉君もあなたも今起きている現状に混乱しているだけだよ。
日本に帰ってきてすぐにここに来たんでしょ?
今日は帰ってゆっくり休みな。」
なんで優しい言葉を言うの?
どうせあたしが邪魔者なんでしょ。
第一、あんたに何が分かるの。
あんたは…ヒカルくんの何なの…?
そう言い返したかった。
でも…。