Cry!Cry!Cry!
~Thihiro~
家にはあたし一人だけ。
薄暗い部屋にはラジオだけが喋っていた。
『はい、続いての相談は・・・』
特に理由はないけれど、
決まってこの番組を聞いているような気がする。
ただ物静かが嫌いなだけで、
でも、教室のような騒がしいところも嫌いで・・・
トゥルルルルルルルル
電話が鳴っている。
あたしは近くに置いてある受話器を
ベットから手探りで取り、電話に出た。
「・・・・・。」
電話の向こうはしばし無言だった。
「もしもし・・・??」
問いかけても応答なし。
あたしは電話を切ろうと耳から離すと、
『消えて。』
女子の声が聞こえた。
あたしはまた受話器を耳に当てた。