Cry!Cry!Cry!




「ケンカしたとき、嬉しかった。」


ヒカルくんはぼそりと言った。




「もし僕が記憶を忘れなかったままだったら、


 夕実さんと本気でぶつかる事がなかったから。」





あたしはうなずいた。



あたしにとって、それは嬉しい事か辛い事か分からない。



だけど、ヒカルくんが嬉しいというならばそれでいい。





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