Cry!Cry!Cry!






私は教室のドアを開けた。




40人もの騒がしい人間が敷き詰まった空間。



その冷たい視線を浴びながら、


朝、担任だと申し出た男に言われた席に座った。







悪くはない窓側の一番後ろ。



私はその使った形跡も無い席に静かに座った。



ここで驚いた事が一つ。



新品とは言えないのに、机や椅子に落書きがなく、


机の中にもゴミ一つなかった。



なんだ…私の勝手な被害妄想か。。。




正直、私が想像していたのはもっと汚らしい物だった。


いや…よく見ると、マジックで書いた落書きはある。



でも…消してある。。。


担任が消した?




いや、あの利益だけのために生きてそうな人間は


そんなリミットのない事はしないだろう。





じゃあ…だれ?







「はじめまして♪」


振り向くと横には無邪気に笑う男子が居た。


隣の席の人??




この人…私の事知らないの?




「やめとけよ。“留年女”に関わんなよ。」



目の前から私を軽蔑したような目つきの男子が近寄ってきた。



「“留年女”??」



隣の男子がボケッとした顔で、男子を見る。




「いいから行くぞ。汚れるから。」



そう言って、軽蔑の目を持った男子は、


隣の席に座っていた男子を

無理矢理引っ張り廊下に連れて行った。






あの子…もしかして…転入生??




まぁ、そうであっても、もぅ一人の男子に私のこと言われるだろう…。




はぁ…学校なんて…つまんない…





来たって…吐気がするだけ…



人間なんて噂に流され自分に

被害が無いものは見て見ぬふりをする。




汚らわしいものには近づかない。


それが人を傷付けるとしても…


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