Cry!Cry!Cry!
茶色のブーケ
~Thihiro~
久しぶりに来た教室はやけに騒がしかった。
特に女子たちが。
「ハッピーバレンタイン!」
へぇー、今日はバレンタインなんだ、興味ないけど。
あたしが席に着くと、"あー!!"という叫び声が聞こえた。
「あたしの・・・お菓子がない・・・・。」
松山は悲劇のヒロインのような顔をしている。
「家に忘れて来たんじゃないの?」
松山の近くにいた女子が言う。
「ううん。絶対持って来たもん。」
すると、松山はあたしをギロッと睨んだ。
「あんたが盗んだんでしょ?」
どうしてそういう解釈するかなぁ。。。
松山が言いたいのはこういうことでしょ?
"あたし(浅見千尋)が南葉君の事が好きだから、
邪魔されたくないので、
松山のお菓子を盗んだ"って。
残念ながら"南葉君の事が好きだから"という
既に肯定されている部分から間違っている。