Cry!Cry!Cry!
雨降って地固まらず
~Thihiro~
外はあいにくの大雨。
ホッとした。
行くつもりなんかなかったから。
あたしは居間に行くと祖母が外を見ていた。
いっつも同じ場所に居て飽きないのだろうか。
「またしょうもないこと考えていたのかい?」
祖母はそのしゃがれた声で唸るように言った。
「お前らみたいな若者に人生を見切ったように思われたくないね。」
あたしに対する挨拶はいつもこれだった。
"たった18(才)や19(才)で"とか"何も経験してないくせに"とか。
聴いてて飽き飽きする。
だから、家にいるのは嫌だ。
すると、メールがきた。
美々から…。。
『雨天決行!来なかったら処刑!』
・・・・・。
美々だったら処刑どころで済まなそう。
また美々からメールがきた。
『南葉っちを見捨てんなよ!』
見捨てる??
なんの話…?
でも、この息苦しい場所に居るよりマシだから。
あたしは遊園地へ向かった。