Cry!Cry!Cry!
「ぜんぜん平気じゃないじゃないっ!!!!」
柊先輩は慌てて白い布でぶっちょ先輩の右腕を
強く結び、血の流れを止める処置をした。
その時に少し腕を動かしただけで
「いてぇっ!!」ってぶっちょ先輩が叫んだ。
「先輩、もしかして…骨折っちゃった・・・・?」
先輩はふぅとため息をつき「そうみたいだな」と肩を下ろした。
その瞬間、風が吹いたように健太先輩は
ユキヤくんに飛びつき胸倉をつかんだ。
「お前がやったんだろっ?」
「はぁ?何を言ってるんですか?」
うわぁ…また始まった。。。
両方とも…一歩も引かずに睨みつける。
あたしがこの部活に入る前から
なぜかこの二人は犬猿の仲なんだよね。
なんかしらひがみ合う二人。
「どう勘違いして俺がやったと?
どういう思考回路してるんですか。」
フフフッと相手を見下すように笑う犬。(ユキヤくん)
「うっせぇな。どうせぶっちょを怪我させて
スタメン狙おうとしたんだろ?
とぼけた顔すんじゃねぇよ!!!」
眉間にしわを寄せて怒鳴る猿。(健太先輩)
「もぅそれぐらいにしときなよ。ケガ人放って置く気?」
はぁっとため息ついて呆れた声で言うキジ。(柊先輩)