Cry!Cry!Cry!



「ぜんぜん平気じゃないじゃないっ!!!!」


柊先輩は慌てて白い布でぶっちょ先輩の右腕を


強く結び、血の流れを止める処置をした。



その時に少し腕を動かしただけで

「いてぇっ!!」ってぶっちょ先輩が叫んだ。



「先輩、もしかして…骨折っちゃった・・・・?」



先輩はふぅとため息をつき「そうみたいだな」と肩を下ろした。



その瞬間、風が吹いたように健太先輩は


ユキヤくんに飛びつき胸倉をつかんだ。



「お前がやったんだろっ?」


「はぁ?何を言ってるんですか?」



うわぁ…また始まった。。。


両方とも…一歩も引かずに睨みつける。


あたしがこの部活に入る前から

なぜかこの二人は犬猿の仲なんだよね。



なんかしらひがみ合う二人。



「どう勘違いして俺がやったと?

 どういう思考回路してるんですか。」


フフフッと相手を見下すように笑う犬。(ユキヤくん)


「うっせぇな。どうせぶっちょを怪我させて

 スタメン狙おうとしたんだろ?

 とぼけた顔すんじゃねぇよ!!!」


眉間にしわを寄せて怒鳴る猿。(健太先輩)



「もぅそれぐらいにしときなよ。ケガ人放って置く気?」


はぁっとため息ついて呆れた声で言うキジ。(柊先輩)


< 90 / 267 >

この作品をシェア

pagetop