小悪魔は愛を食べる
「駄目じゃないよ!ぜんぜん可愛い!ちょー可愛い!壱弥はむっつりスケベだから露出好きじゃないだけなんだよ!」
「ぶっ」
姫華が噴き出し、芽衣が爆笑した。周り反応に、失敗した!と七恵が青褪めて壱弥を窺い見る。壱弥は無言で俯いていた。
「ご、ごごごめん壱弥!だって真鍋君がね、露出嫌がる男はむっつりか独占欲強すぎて手に負えねぇー奴ばっかだって言ってたから」
「むっつり!確かにムッツリだわ、イチって」
「マジうけるー!イチ、ムッツリかー」
ベッドに伏せて笑う芽衣の横で七恵があわあわし、姫華はにやついた笑みで壱弥を突付いた。すると壱弥はゆっくり顔を上げて七恵の食べているケーキの皿を手に持った。
「はい、七恵。あーんして」
突然フォークで一口分差し出され、七恵が訳のわからないまま口を開ける。舌の上に上手く乗せられ、口を閉じて咀嚼すると、ショートケーキの甘い味がまったりと広がった。
「美味しい?」
「う、うん」
「はい、もう一口」
「あー…んぅ」
「はい、もう一口」
「んぅ」
「はい、もう一口」
「んんぅ!!」
飲み込みきれていないにも拘らず次々と口の前に差し出され、差し出されるがままに口に迎え入れてしまい、段々に壱弥の差し出してくる速さに対して、咀嚼と飲み込む速さが間に合わなくなり、最終的には「んー!」と抵抗する口に無理矢理押し付けられる形になった。
そこまできて、ようやく姫華が「それくらいにしときなよ」と壱弥を宥めた。七恵はすでに涙目だった。
「ふぃふぉひふぉー!ふぃふぃ」
「あー?何言ってるか全然わっかんねー」
非難めいた言葉を発しようと頑張る七恵を後目に、壱弥は首を傾けて嫌味な笑みを口元に作った。芽衣が珍しいものを見る目で二人を見る。
「おお。イチが意地悪するのレアだね、レア」
「そうでもないって。基本的にイチは芽衣にしか優しくないし」
ガトーショコラの最後の一口を飲み込んで、姫華が淡白に言い切ると、七恵が涙目で首を縦に振りまくっていた。
流石に大人気なかったと壱弥が苦笑し、入ってきたドアに再び手をかける。
「ぶっ」
姫華が噴き出し、芽衣が爆笑した。周り反応に、失敗した!と七恵が青褪めて壱弥を窺い見る。壱弥は無言で俯いていた。
「ご、ごごごめん壱弥!だって真鍋君がね、露出嫌がる男はむっつりか独占欲強すぎて手に負えねぇー奴ばっかだって言ってたから」
「むっつり!確かにムッツリだわ、イチって」
「マジうけるー!イチ、ムッツリかー」
ベッドに伏せて笑う芽衣の横で七恵があわあわし、姫華はにやついた笑みで壱弥を突付いた。すると壱弥はゆっくり顔を上げて七恵の食べているケーキの皿を手に持った。
「はい、七恵。あーんして」
突然フォークで一口分差し出され、七恵が訳のわからないまま口を開ける。舌の上に上手く乗せられ、口を閉じて咀嚼すると、ショートケーキの甘い味がまったりと広がった。
「美味しい?」
「う、うん」
「はい、もう一口」
「あー…んぅ」
「はい、もう一口」
「んぅ」
「はい、もう一口」
「んんぅ!!」
飲み込みきれていないにも拘らず次々と口の前に差し出され、差し出されるがままに口に迎え入れてしまい、段々に壱弥の差し出してくる速さに対して、咀嚼と飲み込む速さが間に合わなくなり、最終的には「んー!」と抵抗する口に無理矢理押し付けられる形になった。
そこまできて、ようやく姫華が「それくらいにしときなよ」と壱弥を宥めた。七恵はすでに涙目だった。
「ふぃふぉひふぉー!ふぃふぃ」
「あー?何言ってるか全然わっかんねー」
非難めいた言葉を発しようと頑張る七恵を後目に、壱弥は首を傾けて嫌味な笑みを口元に作った。芽衣が珍しいものを見る目で二人を見る。
「おお。イチが意地悪するのレアだね、レア」
「そうでもないって。基本的にイチは芽衣にしか優しくないし」
ガトーショコラの最後の一口を飲み込んで、姫華が淡白に言い切ると、七恵が涙目で首を縦に振りまくっていた。
流石に大人気なかったと壱弥が苦笑し、入ってきたドアに再び手をかける。