LAST LOVE

LAST LOVE



手紙にはこう書いてあった。


『智也へ


智也、あの時はごめんね。


あんな別れ方したくなかったよ。


でもね私、智也を私の都合だけで振り回すのは辛かったからああやって言うしかない。


そう思ったの。


でも本音は逆だった。


離れたくなかったよ。


転校するのも止めて欲しかった。


行くなって止めて欲しかった。


それに私、智也に言ってないことがあるの。


私サッカーしてる智也が一番好き。

だってサッカーしてる智也、一番輝いてるもん。

もっと色んな顔の智也を見たかった。


何を思い出すのも智也のことしか思い出せないよ。


でも忘れないで。


別れたのは智也のせいじゃないよ。


私はいなくなってもずっと智也の中で生きてるから。

またほかの人と恋をしてね?

私は智也の幸せを一番に思ってるから。


それだけ言いたかった。


じゃあね。



だいすきだよ。



どこに行ってもこの気持ちは変わらないよ。




                  愛』


けして綺麗な字ではなかったが確かに愛の心がこもった手紙だった。


「なんでだよ。
俺は別に辛くなかったんだよ。
離れていても心は一緒だってそう言っただろ。
俺だってだいすきなんだよ。
愛以外なんて・・・考えられねぇんだよ。
死ぬなんて…なしだろ」




これが二人を永遠に引き放した原因だった。


俺は十年たった今でも愛のことを想ってる。


愛は俺の初恋の女だったから。


サッカーだって続けてる。


愛がサッカーしてる俺が一番好きだと言ったから。








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