LAST LOVE

通じる想い





「今日は紅白に分かれて練習試合をする。
紅は神谷と――――――白は杉崎と――――――」


「それでは試合を始める。ピーッ」


『ずっと目つぶってよう。
そうすれば辛くなんかない』


ドサッ


『誰か転んだ?!神谷?!
血いっぱいでてる?!でも…行けないよ』  


転んでもなお智也は走り続けている。       



『こういう所だ…
ケガしても不利な状況でも挑んでく強さ…
その強い意志が私をひきつけるんだ。
私は…神谷への気持ちはその程度?
自分の気持ち伝える努力した?
私は・・・まだ何もしてない!』




「頑張れ神谷!!!」  



「お前応援する相手違っ」


「違ってなんかない!
私がずっと応援してたのは神谷一人だよ!!!」      


智也は小さく笑うとまたボールを蹴りだした。


ザンッ!


ボールがゴールに吸い込まれる様に入って行った。


智也は愛の方へ歩いて行った。


「応援ありがとな・・・・・・俺、お前のこと好きだ。
先輩との仲応援するきなんかなかった。
お前には俺のことだけ見ててほしい」   


「ずっと神谷だけ見てるよ!」          


愛は智也に抱きついた。 


二人の顔から最高の笑顔が見えた。





両想いになれた幸せ。

ずっと神谷と居れるんだって思っていた。

       
でももしかしたら言わなければ良かったのかもしれない。

          
先輩と付き合えば良かったのかもしれない。






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