LAST LOVE
「次金魚すくいやろ!」
「いいぜ!」
愛は小さい女の子の様にはしゃいでいた。
「あっちで花火やるって!行こ!」
愛は智也のてを引っ張っていった。
「綺麗だな花火」
「東京よりも空気綺麗だからね」
花火を見終わると愛は小さくため息をした。
「話があるの。来て」
真剣な顔でそう言った。
「なに?」
しばらく沈黙が続いてから愛は呟いた。
「別れよう」
智也は驚きを隠せなかった。
「何いってんだよ。冗談きついぞ」
「冗談なんかじゃない。本気だよ?
私もう智也のこと好きじゃないし」
嘘つき。本当はずっと側にいたい。
でも・・・もう手を離していいよ
「じゃなんでデートしたんだよ!」
怒ってる。
でも・・・これでいいんだ
「遊んだだけだよ。じゃあね」
さよなら智也…だいすきだよ
愛は智也に聞こえない位小さな声で泣きながら帰った。
これが最初の悲劇だった。
でももっと悲しいことが起こったのはこの五ヶ月後。
それはある晴れた日、愛の十七歳の誕生日の日。