迷…命…明…
「もうどうする事もできなくて…」



「うん」



「あいつら、顔には傷つけないんだよ。周りにばれるから。でも首から下はいつも酷い状態だったよ」



そう言ってシュウは小さく笑った




「腕とか脚なら自分で、手当て出来るけど、背中は手届かないからほったらかしにしてた」



「うん」



「そしたら、ある日。服の背中の部分に血がついてるのを学校の先生に気付かれて」



「うん」




「適当に理由つけてごまかしたんだけど、納得しなくてさ。まぁ、年中長袖、長ズボンだったから変なのはわかりきってたんだけど」



「うん」




「先生が家に訪ねてきて。でも親は虐待なんてしてない。背中の傷は遊んでて出来たんですって言った」
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