迷…命…明…
リビングに戻ると、

「本物のアコだ〜」

シュウが優しく笑った

「本物ってなんだよ」

「さっきまでのアコは偽物。今のアコは本物でしょ?」

「まぁ、うん」


それしか言えず、アタシはシュウの横に腰を降ろした
「ねぇ、アコ」

振り向くと、真剣な顔をしたシュウがアタシを見つめてて…


「な…に…?」


「………」


何も言わずアタシを見つめ続ける


「ん?」


「腹減った…」

「は?」

「腹減った〜!なんか作って〜」


「はいはい」


何言われるのかと思ったじゃん。紛らわしい…


キッチンに向かい冷蔵庫を覗く。

なんもねぇじゃん
まぁ、男の一人暮らしなんてこんなもんか…
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