真冬の花②


「とーまくん?」


「…本当にごめん」


不安げにあたしを見る。


「もういいよ。
…もう怒ってないよ」


あたしは笑顔で答える。


冬真くんの手も、体も冷たくって…

慌てて来てくれたんだって思うと胸が締め付けられる。


あたしは未だに、付き合い始めの頃の様に冬真くんにドキドキして。


こんなの


冬真くんだけ。



冬真くんだけなんだよ?






< 11 / 32 >

この作品をシェア

pagetop