妹の恋人は姉の彼氏の従弟
「いきなり知らない番号だと
木下は出ないと思ったから
ごめんな
二度手間、かけさせちゃったな」
先生の明るい声が
電話の向こうから聞こえてくる
先生はどんな想いで
私にかけてきたのだろう
どんな想いで
私に携帯番号を教えてくれたのだろう
「ううん
先生から電話があって嬉しかったから」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
「う…ん」
会話が途切れた
何を話したらいいのか
わからない
「木下……人と人の別れって
感情が伴うから仕方ないことだと思うんだ
心が寒いって思うことも
誰かに頼りたくなる気持ちも
誰にでもある感情だし、木下だけが……
木下ひとりが苦しむことじゃない
つらいなら誰かに頼っていい
寒いなら誰かに温めてもらえばいいんだ」
先生の声は
聞き心地がいい
なめらかな声質のせいか
聞いていて
心が温まっていく
「先生は…先生だ」
「なんだそりゃ?」
「だって……優しい」
「優しいのは、俺が『先生』だからじゃない
木下だから、だ…なんてな
気にするな
俺の気持ちは考えるな
…と格好良く言ってるが
これで木下の心が俺に向いてくれたらいい
なんて下心もある」
私は声を出して笑った
「ありがとう、先生」
「おう
俺を好きになれ」
「それは難しい」
木下は出ないと思ったから
ごめんな
二度手間、かけさせちゃったな」
先生の明るい声が
電話の向こうから聞こえてくる
先生はどんな想いで
私にかけてきたのだろう
どんな想いで
私に携帯番号を教えてくれたのだろう
「ううん
先生から電話があって嬉しかったから」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
「う…ん」
会話が途切れた
何を話したらいいのか
わからない
「木下……人と人の別れって
感情が伴うから仕方ないことだと思うんだ
心が寒いって思うことも
誰かに頼りたくなる気持ちも
誰にでもある感情だし、木下だけが……
木下ひとりが苦しむことじゃない
つらいなら誰かに頼っていい
寒いなら誰かに温めてもらえばいいんだ」
先生の声は
聞き心地がいい
なめらかな声質のせいか
聞いていて
心が温まっていく
「先生は…先生だ」
「なんだそりゃ?」
「だって……優しい」
「優しいのは、俺が『先生』だからじゃない
木下だから、だ…なんてな
気にするな
俺の気持ちは考えるな
…と格好良く言ってるが
これで木下の心が俺に向いてくれたらいい
なんて下心もある」
私は声を出して笑った
「ありがとう、先生」
「おう
俺を好きになれ」
「それは難しい」