妹の恋人は姉の彼氏の従弟
「ねえ…」

海堂が私の腰に手を伸ばしてきた
ウエストに温かい手が触れた

私の体がびくっと
反応する

「な…な、何?」

「そこ間違ってる」

「はっ?」

「計算式の数字が途中から
おかしいよ」

「え?
本当だ…ってなんで3年の数学が
わかるのさ」

「だって教科書に例題が
のってるから」

「……それだけで?」

「例題は基本だろ?」

「はいはい、そうですね~」

私は消しゴムで計算式を
消していった

「ねえ…」

「今度はどこが間違ってるのかしら?」

私は顔をあげると
海堂を見た

海堂はにっこりほほ笑んでから
私にキスをした

「どこも間違ってないと思うよ」

唇が離れると
海堂が呟いた

「手伝うから、早く寝よう」

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