ネコガールの恋
「ちょっと前に、「アメリカ米穀紛争」
 ってあったじゃない?

 日本の会社がアメリカにお米を売り
 まくって、アメリカをお米の国にした
 っていう、あんたの叔父さんが率いた
 やつよ。

 あのとき、東、毎日そのニュース熱心
 に見ててね~。よ~し、僕もネコ専務
 みたいな、ていうか、そのときはまだ
 ネコ部長だったと思うけど、

 ネコ部長みたいな大物になるぞ~って
 言い出して、じゃあ何やろうか、と
 いうことで、なんでか剣道になったん
 だけどね、

 それで今みたいな、「海洋高の沖田
 総司」と言われるあの子になったん
 だから。恩人なのよね~」

ナンが語るエピソードは、とても意外で、
かつ、ネコ専務の姪のネコガールとして
は誇らしいことだったので、

ネコガールはそれをニコニコして聞いて
いた。

[アメリカ米穀紛争については、ネコ
 専務シリーズの「ネコ部長の武勇談」
 を参照のこと]


 

 

 




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