ネコガールの恋
「ケンカするなら、私は帰るわよ」

というネコガールのキッパリした宣言に、
我に返った男2人は、その場での激突を
あわてて回避した。

しかしその後の「デート」は散々だった。

楽しくお喋りして過ごすべき、ネズミー
シーのレストランでの昼食は、3人全員
がし~んと黙りこくって、出された食事
をただむしゃむしゃと食べるだけのもの
になり、

猫魚礁でのアトラクションも、ジェット
コースターや、クラゲの乗り物などは、
座席が横に2人ずつだと知ったネコガー
ルが、男たちがまたケンカを始めない
ように、

「私、ちょっと乗り物に酔ったみたい。
 乗り物はもういいわ」

と言って、乗らないようにしたからだ。






< 51 / 166 >

この作品をシェア

pagetop