くちぶえの夜に
落ちていたプリン
ふと目を覚ますと時計は既に真夜中の1時半を回っていた。
テーブルの向かい側にはあきら君が顔を伏せるようにして眠っている。
お互いお酒に弱くてそれぞれ一本の缶ビールでこんな風になってしまう。
酔って泣いたり絡んだりせずに眠気に負けてしまうなんて可愛いものかもしれないけど。
明日香はあきら君が持ってきてくれたビニール袋を音を立てないようにそっとあさる。
アルコールを飲むと体の奥から渇きと甘味の飢えが湧いてくるから。
あきら君の勤めるスーパーの残り物ばかり。
冷えた餃子や萎びたレタスのサラダ、乾き物が入っていて残念だが望んでいた収穫はなし。
プリンが食べたい!
そう思うと何故だかいても立ってもいられなくなる。
明日香は立ち上がるとバッグから財布だけを取り出して、眠る男を起こさないようそっと居間を出た。
玄関先で寝ていたムクは起き出し鼻を鳴らして明日香の足に擦り寄った。
その頭を2・3度撫でてから、きびきびと真夜中の道路を歩き出した。
テーブルの向かい側にはあきら君が顔を伏せるようにして眠っている。
お互いお酒に弱くてそれぞれ一本の缶ビールでこんな風になってしまう。
酔って泣いたり絡んだりせずに眠気に負けてしまうなんて可愛いものかもしれないけど。
明日香はあきら君が持ってきてくれたビニール袋を音を立てないようにそっとあさる。
アルコールを飲むと体の奥から渇きと甘味の飢えが湧いてくるから。
あきら君の勤めるスーパーの残り物ばかり。
冷えた餃子や萎びたレタスのサラダ、乾き物が入っていて残念だが望んでいた収穫はなし。
プリンが食べたい!
そう思うと何故だかいても立ってもいられなくなる。
明日香は立ち上がるとバッグから財布だけを取り出して、眠る男を起こさないようそっと居間を出た。
玄関先で寝ていたムクは起き出し鼻を鳴らして明日香の足に擦り寄った。
その頭を2・3度撫でてから、きびきびと真夜中の道路を歩き出した。