【実話】ありがとう…。
~30分後~


「直ったよ!」



「ホント?」

嬉しそうに笑う望。



「何で繋がらなくなったのかな?」


詳しく説明してくれるたかさん―。


でも、望には良く分からない。すると…。


「簡単に言うと、電話回線の所を消しちゃったんだよ。だから繋ごうとしても、繋がらなかったんだ」



「そっか。ありがとう、たかさん!」



「どういたしまして」

爽やかに笑った。


「たかさん…。時間大丈夫?」



「どうした?」



「いや、パソコン直して貰ったお礼に、ご飯でもって思ったんだけど」



「気使ってくれるんだ」



「いや、だって仕事の帰りだし、お腹空いてるでしょう?」



たかさんは、チラリと望の顔を見て笑う。

「じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな♪」


嬉しそうに頷く望。


「何か食べたい物ある?」



「望ちゃんは?」



「私は、良いの!お礼なんだから、たかさんが食べたい物じゃないと意味ない!」


考え込むたかさん。


「う~ん。先ずは車に乗って、走ってる間に考えるよ」



「わかった!」

そう言って、出掛ける用意を始める。


「たかさん、行こっか」


「おぅ」

と二人階段を降りて行く。


< 10 / 168 >

この作品をシェア

pagetop