【実話】ありがとう…。
時計を見ると、もう、深夜の1時を過ぎていて、皆疲れて、横になったまま眠ったりしている。


お兄さんもお風呂から上がって来て、

「望ちゃんも雑魚寝だけど、眠りなよ。俺、蝋燭番するし」


「大丈夫です。夜勤とかやってるから…。それに眠れないし。たかさんの傍に居ても良いですか?」



「ありがとう。傍に居てやって」


暫くすると、お兄さんも疲れているみたいで、眠ってしまった。


たかさんの頬を触ると、氷の様に冷たい―‐。


悲しくて、辛くって自然と涙が溢れ落ちた。


「たかさん…ウッ…グスッ…何で?…何であんな…写真飾ってあるの?…グスッ…見たくなんか…無かった…。グスッ…あたしに…ウッ…どうしろって…グスッ…言うの?大事にするって…グスッ…ミホは切る…って言ったのに…」



「………」



「たかさん…グスッ…ズルいよ!」


いくら話し掛けても、たかさんはもう…永遠に答えてくれる事はない―‐…。


蝋燭と線香を絶やさないように、交換しながらただたかさんの顔を見つめていた―。


5時半位にお兄さんも目を覚まし、

「望ちゃんごめん!俺、蝋燭番するって言ったのに、寝ちゃって」


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