【実話】ありがとう…。
暫くあっちは考え込み、重い口を開いた―。





「多分…亡くなった彼氏が関係している」



「たかさんが?!何の為に…?」



「俺にも分からない―。でも…俺の部屋に現れているのは、間違いなく亡くなった彼氏だった!…可笑しいと思わないか?」



「…うん…でも…」

信じたく無かった。

たかさんがこんな事するはずない―‐。


たかさんが亡くなってから、一人部屋に居ると寂しくて…会いたくなると決まってたかさんの使ってたCKの香りがしたり、人の居る気配を感じたりしていた―‐。


でも…ここ暫くは無かった。


どうして…?




あっちは毎晩の様に魘(うな)され続ける。

3日後、いつもの時間になってもあっちからの連絡は無い。


心配になり、メールをしても返事はなく、携帯を鳴らしても出る事は無かった…。


何かあったんじゃないかと、不安は募るばかり。


夜、母が寝静まるを待ち、家を抜け出した。


急いでタクシーに乗り込み、あっちのマンションに向かう。


階段を一気にかけ上がり、チャイムを押す。


返答がない。


以前貰った合鍵で鍵を開けドアを開ける。



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