【実話】ありがとう…。
私がたかさん以外の人を好きになったから?


だったら…私を苦しめればいい!!


あっちは関係無い!




たかさん…私は幸せになっちゃいけないの?


たかさんは、私が死ぬまでずっと…私の心の中で生きてる…それじゃダメなの?




お願いだから、こんな事止めて!!


ポタポタと床に涙が落ち、小さな水溜まりになる―‐。


「あっち…ご…めん…グスッ…ごめんね…」


様子を見ると、少し落ち着いた様で、先程迄の苦しそうな顔は無かった。


暫くして、規則正しい寝息に変わる。


ホッとして時計を見ると、午前4時―。



鞄からメモを取り出し、手紙を書いてテーブルの上に置く。


「仕事があるから帰るね」


そっとあっちにキスをして、部屋を後にする―。





家に帰ると母も又、寝息を立てて眠っていた。



音を立てないように階段を登り、部屋へ入る。


ベッドに座り、写真のたかさんに話掛ける。



たかさん…。

今でもたかさんが大好きだよ―。

たかさんも…想い出もずっと心の中にある。

でも…。

寂しくて辛い時『望おいで』って抱き締めてくれたたかさんは、もう…ここには居ない―‐。


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